天皇陛下からの新年のあいさつとして、宮内庁は1日、ビデオメッセージを公表した。陛下はコロナ禍が続く中で「人と人とのつながりを一層大切にしながら、痛みを分かち合い、支え合って、この困難な状況を乗り越えていくことを心から願っています」と語った。
ビデオメッセージでの新年あいさつは2年連続。1月2日の新年一般参賀が中止になったことをうけ、陛下は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、一般参賀で皆さんに直接お話をすることが残念ながらできません」とし、コロナ禍で苦しむ人たちへのお見舞いと医療従事者らへの感謝を述べた。一方で、最近は感染者が減り、重症者や死者も少なくなっていることに「明るい兆しが見えてきたようにも思われます」とも述べた。
昨年の出来事として、東日本大震災の発生10年や東京五輪・パラリンピックについても触れた上で、陛下は「本年が、皆さんにとって、明るい希望と夢を持って歩みを進めていくことのできる良い年となることを、心から願っています」と語った。
同席した皇后雅子さまは「暮れからの寒波で大変な思いをされている方も多いのではないでしょうか。どうぞ皆様くれぐれもお体を大切にお過ごしいただきますように」と語り、メッセージを締めくくった。
ビデオメッセージは、朝日新聞デジタルや宮内庁のホームページなどで1日午前5時半に公開される予定。昨年同様、新年恒例となっている一般参賀や、行幸啓の思い出などを詠む両陛下の歌の公表は見送られた。1日は宮殿で「新年祝賀の儀」があり、両陛下の長女愛子さまが初めて成年皇族として参列する。(杉浦達朗)
雅子さま「少しでも穏やかで、実り豊かな年となるように」
新年にあたり、宮内庁が1日に公表した天皇陛下のビデオメッセージの全文は次の通り。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル